出張先での雑記帖



比叡山延暦寺
Hieizan Enryakuji


気分転換に旅先(モチロン仕事)での画像をお届けします!
(印象に残った画像を都度掲載予定です)






2016年 4月16日(土) 延暦寺(東塔地域)


<世界文化遺産>

百人一首で有名な慈円は、比叡山について
「世の中に山てふ山は多かれど、山とは比叡の御山をぞいふ」
と比叡山を日本一の山と崇め詠みました。
それは比叡山延暦寺が、世界の平和や平安を祈る寺院として、
さらには国宝的人材育成の学問と修行の道場として、
日本仏教各宗各派の祖師高僧を輩出し、
日本仏教の母山と仰がれているからであります。

また比叡山は、京都と滋賀の県境にあり、
東には「天台薬師の池」と詠われた日本一の琵琶湖を眼下に望み、
西には古都京都の町並を一望できる景勝の地でもあります。

このような美しい自然環境の中で、一千二百年の歴史と伝統が世界に高い評価をうけ、
1994年には、ユネスコ世界文化遺産に登録されました。






<比叡山 延暦寺>

平安時代初期の僧・最澄(767年 - 822年)により開かれた日本天台宗の本山寺院
「延暦寺」とは、比叡山の山内にある500ヘクタールの境内地に点在する約150ほどの堂塔の総称
山内を地域別に、東を「東塔」、西を「西塔」、北を「横川」の三つに区分しています。
これを三塔と言い、それぞれに本堂があります。


<東塔地域>

東塔は、延暦寺発祥の地であり、本堂にあたる根本中堂を中心とする区域

伝教大師最澄が延暦寺を開いた場所であり、
総本堂根本中堂をはじめ各宗各派の宗祖を祀っている大講堂、
先祖回向のお堂である阿弥陀堂など重要な堂宇が集まっています。




根本中堂
東塔の根本中堂は最大の仏堂であり、
延暦寺の総本堂
現在の姿は徳川家光公の命で
寛永19年(1642)に竣工


大講堂
1964年に、山麓坂本の讃仏堂を移築
本尊は大日如来で、その左右には
比叡山で修行した各宗派の宗祖の木像
が祀られています。


阿弥陀堂
1937年に、建立された、
檀信徒の先祖回向の道場。
法華総持院東塔は、
1980年に阿弥陀堂の横に再興


2016年 4月16日(土) 延暦寺(西塔地域)


<西塔地域>

西塔は、本堂にあたる釈迦堂を中心とする区域

東塔から北へ1キロメートルほどのところにあり、
第2世天台座主寂光大師円澄によって開かれました。
本堂は釈迦堂(転法輪堂)です。
他に修行のお堂であるにない堂や伝教大師最澄上人の御廟所である浄土院などがあります。




釈迦堂
西塔の本堂にあたるのが、この転法輪堂

秀現在の釈迦堂は、
延暦寺に現存する建築中最古のもので、
もとは三井寺の園城寺の金堂でしたが
、秀吉が文禄四年(1596年)に西塔に移築したもの

浄土院
伝教大師の御廟がある浄土院は、
弘仁13年(822年)6月4日、
56歳で入寂された大師の遺骸を、
慈覚大師が仁寿4年(854年)7月
ここに移して安置した場所


常行堂
同じ形をしたお堂が廊下によって繋がっています
左が、四種三昧のうち、
常行三昧を修す阿弥陀如来を本尊とする常行堂


法華三昧を修す普賢菩薩を本尊とする
法華堂(にない堂)


2016年 4月16日(土) 延暦寺(横川地域)


<横川地域>

横川は、本堂にあたる横川中堂を中心とする区域

西塔から北へ4キロメートルほどのところにあり、
第3世天台座主慈覚大師円仁によって開かれました。
本堂は、遣唐使船をモデルとした舞台造りの横川中堂です。
他に往生要集著者の源信僧都が隠居していた恵心堂やおみくじ・魔除けの
角大師で有名な元三慈恵大師良源を祀っている四季講堂(元三大師堂)などがあります。




横川中堂
舞台造りで全体的に見て、
船が浮かんでいる姿に見えるのが特徴
1971年に、再興された建物



四季講堂(元三大師堂)
慈恵大師(元三大師)の住居跡
康保4年(967年)、村上天皇の勅命によって
四季に法華経が論議された
ことから四季講堂とも呼ばれています


角大師

恵心堂
恵心僧都源信の旧跡

阿弥陀如来を祀り、念仏三昧の道場